流感悟道2月

 Oさんは60歳のブラジル人男性で生活保護受給中。ポルトガル語は分かるが、日本語会話は不自由。JMIU可児加茂分会の組合員。持病があって、通訳体制のあるK病院受診中の方。昨年夏に、怪我をした際にも、K病院受診を希望したが、美濃加茂市福祉課は、通訳体制の無い別の医療機関受診を指示した。私は同課と交渉したが、「指示した医療機関の方が近距離」「通訳体制無くても治療に問題無い」との返答。私は怒った▼昨年9月24日、私は、岐阜県労連・可茂地区労連・岐阜生健会三者連名の藤井浩人市長宛文書「生活保護受給者Oさんの医療機関受診に関わる要請」を同市に提出した。その文書には、「市町村が生保受給者の受診医療機関を指定する際には、その受給者の希望を考慮するべき」との主旨が生活保護手帳に記載されていることを指摘している▼翌9月25日、同市福祉課より、私に電話があった。OさんのK病院受診も可との見解を示された。私は、ほっとした▼その後、OさんはK病院受診。同市福祉課からは、私に、「通訳が無いと病状がうまく伝わらないと言ってみえた」との連絡があった▼同市福祉課は、OさんのK病院受診は認めた。しかし、同課が指示した通訳体制の無い別の医療機関にOさんは受診すべきとの考え方は不変のようである。私は、この点は理解できない。医療は医師と患者のコミュニケーションが大前提である。私は、その後も、そして、今もOさんのことを注視している。(岸)